安い 素龍清書本(重要文化財指定)の能筆家・素龍・自筆「法華経」安楽行品・法は因縁だけで存在する・茶道・茶道具14-7

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商品情報



出品した商品は、柏木素龍・自筆「法華経(妙法蓮華経)」のうち、「安楽行品」の自筆です。

自筆下部の印は、杉田玄白、上の印は「大槻玄沢」(仙台藩医)の落款です。
大槻玄沢は杉田玄白の筆頭弟子。玄沢の名は杉田玄白の「玄」と前野良沢の「沢」をいただいたものとして有名。

「安楽行品(あんらくぎょうほん)」の内容の要旨は次の通りです。
「法華経」安楽行品(あんらくぎょうほん)は、文殊師利菩薩が、世で安楽に妙法蓮華経を修行する方法を問うたのに対し、釈尊が身・口・意・誓願の四種の安楽行を説き、これによって初心の人が妙法蓮華経を弘通し修行することを示した。具体的には、第一に身を安定にして、静寂の処にあって修行すること。第二に他人を軽蔑せず、穏やかな心で口に宣べ説くこと。第三にこの経を受持し読誦する者は、他の仏法を学ぶ者に対して嫉妬、争いの心を抱かないこと。第四に大慈大悲の心で一切衆生を救おうとの誓願を発することなどが記されている。

海外展示に際し、「Le Lotus de la Bon Loi・Soryu」〔和訳・法華経(妙法蓮華経)素龍〕
と表記されております。この表記は、フランス・アメリカなど欧米の大学
美術館等に展示のための「仕様基準」に準拠し表記されているものです。

坂本幸男・元立正大学学長は、その著「法華経」(岩波書店刊)冒頭で、「法華経は、
信仰の対象として強く深くあがめられ唱えられてきたが、同時に美しい比喩や巧み
な説話の数々が文学・芸術の世界にも豊かなものをもたらした」と記しております。
「法華経」の自筆が海外において額縁で展示されるのはこうした理由によるものです。

出品した商品は、松尾芭蕉の親友で江戸・自性院無量寺の住職・柏木素龍・自筆「法華経(妙法蓮華経)」です。

素龍は、松尾芭蕉の「奥の細道(国指定重要文化財)」を「清書(素龍・清書本)」した能筆家として有名です。

自筆は重厚勤厳な「真書体(経典体)」です。

「額縁入原本」


写真の印のうち、下が「杉田玄白」の落款、
上が仙台藩医「大槻玄沢」の落款。

「自筆原本」



出品した自筆の「原文(漢文)」は次の通りです。

《妙法蓮華經。安楽行品(あんらくぎょうほん)》

《不生不出》・・・不起。無名無相實無所有。
無量無辺無礙無障。但以因縁有。
從顛倒生故。説常楽觀如是法相。
是名菩薩摩訶薩第二親近処。爾時世尊。
欲重宣此義。而説偈言。
若有菩薩。於後悪世。無怖畏心。
欲説是経。

(文責・出品者)

出品した自筆の「原文の読み下し文」は次の通りです。

《妙法蓮華経 安楽行品(あんらくぎょうほん)》

《動せず、退せず、》・・・・転せず、虚空の如(ごと)くにして所有の性なし。
一切の語言の道断え、生ぜず、出せず、起せず。
名なく相なく、実に所有なし。無量・無辺・無碍・無障なり。
但因縁を以(もっ)て有り、顛倒に従って生ず。
故(ゆえ)に説(と)く、常に楽ってかくの如(ごと)き法相を観ぜよと。
是(これ)を菩薩(ぼさつ)摩訶薩の第二の親近処と名(なづ)く。
爾(そ)の時に世尊(せそん)、重ねてこの義を宣(の)べんと欲して、
偈(げ)を説(と)いて言(いわ)く、
もし菩薩(ぼさつ)あって 後の悪世に於(おい)て
無怖畏の心をもって この経を
説かんと欲せば・・・・《行処 及び親近処に入るべし》

(訳・出品者)

出品した自筆の「原文の現代語訳文」は次の通りです。

《素龍清書本(重要文化財指定)の能筆家・素龍・自筆「法華経」》
《妙法蓮華経 安楽行品(あんらくぎょうほん)》

《法は、生ずるものではなく、
出てくるものでもなく、》・・・・起きてくるものでもない。
名も無く、相無く、実体は無く、量無く、辺無く、
空の存在をさまたげるものは無く、へだてるものも無い。
一切法は、ただ、因縁だけで存在するものである。
人の考えが倒しているから実体が生じていると思うのだ。
かかるが故に、法〈事物〉はこの様な相であることを常に願って
観ぜよと説け。これを菩薩摩訶薩の第二親近処と名づける。」
その時、世尊は重ねてこの義を宣べたいと思い、偈を以て説かれました。
若し、菩薩が後の悪世に於て、怖畏の心無くこの経を
説きたいと思うなら、・・・・《まさに、行処および親近処に入れ。》

現代語訳の出典・「法華経」(岩波文庫)

備考・現代語訳の注記
現代語訳は、「法華経」(岩波文庫)と「法華経」のサンスクリット語原典を参照しております。ただし、たとえば「弥勒菩薩」をサンスクリット原典は「マイトレーヤ」としているため、漢文訳をそのまま引用し「弥勒菩薩」と訳しております。また、意味がわかりやすいように漢文からの訳よりも数行分広く訳しております。

「出品商品に関する疎明資料(自署と落款)」

写真右端が巻二十冒頭の写真、右下角印が伊達家(仙台藩)の家紋
写真中央が伊達家(仙台藩)家紋の拡大写真(竹に雀) 右から3番目(左端)の右下が「素龍」自筆の署名。
左の印のうち、上が「杉田玄白」の落款、
下が仙台藩医「大槻玄沢」の落款。

「額縁裏面の表記」

海外展示の際の表記は、フランス語による表記であるため、
額縁の裏面に下記の「表示ラベル」を貼付しております。



「法華経 安楽行品 第十四」の東京国立博物館・所蔵の画像は次の通りです。自筆


画像の出典・東京国立博物館・巻十四冒頭

重厚勤厳な隷書(楷書)の「法華経(妙法蓮華経)」を出品 商品説明 出品した「法華経(妙法連華経)」自筆切(断簡)は、松尾芭蕉の親友で江戸・自性院無量寺の住職、柏木素龍・自筆「法華経(妙法蓮華経)」の自筆切(断簡)です。自筆の奥付には、素龍自身の自署が見えます。ほかに、「玄白」と「玄澤」の落款も見えます。「玄白」は、杉田玄白であり、「玄澤」は仙台藩医・大槻玄沢です。原本の大きさ タテ27.1センチ ヨコ13.8センチ。額縁の大きさは、タテ32.7センチ ヨコ24.8センチ。額縁は新品です。
稀少価値 1・自筆の希少価値
出品した「法華経」は、仙台藩が「藩政安泰祈願」のために江戸藩邸を通し、能筆家で有名な「自性院無量寺住職の柏木素龍」に依頼し、藩邸は「寄進」によってその対価としたと推定されております。巻二十の冒頭の伊達家(仙台藩)の所蔵を示す家紋が押捺されている。素龍は松尾芭蕉の親友として、「奥の細道」を清書しております。現在、その書は「素龍・清書本」として「重要文化財」に指定されております。
素龍・清書本「奥の細道」(国指定重要文化財)の資料及び画像は こちらをクリックすると閲覧することができます。 「奥の細道」(素龍・清書本)は、「草書体」ですが、出品した自筆は、重厚勤厳な隷書(楷書)です。「奥の細道」(素龍・清書本)は、一日あれば清書できますが、隷書(楷書)の「法華経」は、完成し江戸藩邸に納めるまでに数ヶ月を費やしたものと考えられます。 「添書」から「法華経」の完成は元禄十一年(1698)です。素龍自筆・「法華経」は長い間、江戸藩邸にありましたが、度重なる「江戸の大火」により散逸消滅しました。わが家に伝来するのは散逸を免れた残りの十分の一程度で、長い間、海外において展示されておりました。
「江戸の大火」等による散逸・消失を免れた「法華経」の断簡はその後、屏風立てになっている。さらに時代が下り、茶道の道具として活用された。「法華経」自筆の最終所有者は仙台藩医・大槻玄沢です。

2・「極付(きわめつけ)」について
杉田玄白の落款は、「箔付」と同時に茶道の道具としての「極付(きわめつけ)」の意味も合わせてもっていたと推定されている。「極付(きわめつけ)」は、「極め札」と同じ意味です。古来、鑑定の目的で添付される「極め札(極付)」は、「折り紙」でありましたため、「折り紙付」とも称された。
「極め札」を「極付」とも称するのはこうした理由によるものです。逆に偽物が多いため、信頼性がないという意味で「札付き」の言葉が生まれました。仙台藩は、茶道が盛んであり、家臣が用いる茶道具の信頼性を高めるために当代一の「能筆家」でその書が「名筆」と称された素龍の書に後年、杉田玄白の落款を付すのは仙台藩にとって「極付(きわめつけ)」の意味を持っていたと推定されている。

3・字体について
「重要文化財」である松尾芭蕉「奥の細道」は、素龍の草書体により記されておりますが「速写」であるため一部字体がくずれております。これは、松尾芭蕉が素龍の友人であった気軽さゆえと考えられている。一方、出品した「法華経」は大藩の依頼であったことと「法華経」ゆえ一文字ごとに精密に記されております。

4・紙質
「法華経」の自筆に用いられた和紙は、楮(こうぞ)の靭皮(じんぴ)の繊維を原料として漉(す)いた檀紙(だんし)に、雲母紙を載せた「料紙」です。「法華経」を書くために特別に作られたものです。 HP 出品者の家で代々所蔵している柏木素龍・自筆「法華経」の断簡(断片)のうち、海外貸出の終了した自筆を「海外展示
肉筆 保障 保証 真筆 真筆 親筆 自筆 本物保証 本物保障 室町 掛軸 掛け軸 自筆 天皇 茶道具 宗鑑 良寛 伝来 歌仙 極め 極札 極め札 鑑定

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